税理士乗り換えで格安化を実現する方法

「今の税理士の顧問料が高すぎる」「もっとコストを抑えながら質の高いサービスを受けたい」そんな悩みを抱えている経営者の方は多いのではないでしょうか。

実は税理士の乗り換えを成功させれば、格安な料金で今まで以上のサービスを受けることも十分可能です。しかし、安さだけを追求して失敗したり、引き継ぎでトラブルになったりするケースも少なくありません。

税理士を変更するには正しいタイミングと手順があり、これらを理解していないと、かえって時間とお金を無駄にしてしまうことになります。本記事では、税理士乗り換えのデメリットから最適なタイミング、具体的な手順まで、失敗しないための重要なポイントを詳しく解説します。

これを読めば、あなたも格安で信頼できる税理士を見つけ、会社の成長を加速させることができるでしょう。

>>確定申告を格安で依頼できる税理士の選び方

税理士を乗り換えるときに考えるべきデメリット・リスク

引き継ぎ時のトラブル・手間

税理士を変更するときに最も神経をつかうのが、前任から新任への引き継ぎです。会社の財務データや税務書類はあなたの会社の大切な資産であり、この移行作業でつまずくと業務に深刻な影響がでてしまいます。

引き継ぎで最も時間がかかるのは、決算書や総勘定元帳などの会計データを前任から回収し、新しい税理士へ渡す一連の作業です。前任の税理士が使用していた会計ソフトと新任が使うソフトがちがう場合、データ変換や再入力が必要になることもあります。これらの作業には通常1か月から2か月ほどかかり、その間は両方の税理士とやり取りしながら進めていくことになるでしょう。

さらに厄介なのは、前任の税理士が協力的でないケースです。契約解除を快く思わない税理士のなかには、データの返却を渋ったり、引き継ぎに必要な説明を十分にしてくれなかったりすることがあります。法的には会計データは会社のものであり、税理士には返却義務があるのですが、実際にトラブルになると解決まで時間がかかってしまうものです。こうした事態を避けるためには、契約解除を伝える前に重要書類やデータのバックアップを手元に確保しておくことが大切になります。

また、税務署への届出関係でも注意が必要です。e-Taxの利用者識別番号や暗証番号を前任の税理士が管理していた場合、これらの変更手続きを忘れると、解約後も前任が税務情報にアクセスできる状態が続いてしまいます。クラウド会計ソフトのアカウント情報も同様で、管理者権限の変更や通知先メールアドレスの更新など、細かい設定変更を一つ一つ確認していく必要があるのです。

コストや時間面の負担

新しい税理士を探して契約するまでには、想像以上の時間とお金がかかることを覚悟しなければなりません。まず、複数の税理士事務所と面談し、自社に合うパートナーを見つけるまでに数週間から数か月かかることも珍しくありません。

金銭的な負担も見逃せません。前任との契約に解約条項がある場合、違約金として月額顧問料の数か月分を請求されることがあります。さらに、新任の税理士には初期費用として着手金が必要になることも多く、通常の顧問料とは別に10万円から30万円程度かかるケースが一般的です。引き継ぎ期間中は、場合によっては新旧両方の税理士に報酬を支払う期間が生じることもあり、一時的に二重の費用負担となってしまうこともあります。

時間的な負担も軽視できません。新しい税理士を探すための情報収集、複数の事務所との面談、契約条件の交渉など、経営者としての本来の業務と並行して進めなければならないため、多忙な時期には大きな負担となります。また、新任の税理士があなたの会社の業務内容や財務状況を理解するまでには時間がかかり、最初の数か月は質問への回答や資料の提供など、通常より多くの時間を割く必要があるでしょう。

特に決算時期や税務調査の前後など、タイミングを誤ると業務に支障をきたす可能性があります。年度の途中で変更すると、期中の会計処理の整合性を保つために追加の作業が発生し、結果的により多くの時間とコストがかかってしまうこともあるのです。こうした負担を最小限に抑えるためには、決算終了後すぐのタイミングで変更を行い、新年度から新体制でスタートするのが理想的といえます。

税理士を乗り換えるのに最適なタイミング

現在の税理士に不満や不安を感じたとき

税理士への不満が積み重なってきたら、それは変更を真剣に検討すべきサインです。たとえば、質問してもレスポンスが遅い、説明がわかりにくい、積極的な提案がないなど、日々のやり取りでストレスを感じるようになったときは、関係を見直す時期かもしれません。

特に注意すべきなのは、税理士からの試算表の提出が遅れがちで、経営判断に必要な数字が適時に把握できない状況です。先月の試算表が翌月末になっても出てこないようでは、タイムリーな経営判断ができません。また、節税対策の提案が年度末ぎりぎりになってからしか出てこない、融資の相談をしても消極的な対応しかしてくれないなど、経営パートナーとしての役割を果たしていないと感じたら、早めに動き出すことが大切です。

料金面での不満も無視できません。サービス内容に対して顧問料が高すぎると感じる、同業他社と比較して明らかに割高である、年に一度しか訪問がないのに毎月顧問料を払い続けているなど、費用対効果に疑問を感じたときも変更のきっかけになります。特に、売上が減少したのに顧問料の見直しに応じてくれない、逆に売上が伸びたら一方的に値上げを要求してきたなど、柔軟性に欠ける対応をされた場合は、より理解のある税理士を探すべきでしょう。

税理士の高齢化も見過ごせない問題です。日本の税理士の平均年齢は60歳を超えており、後継者がいない小規模事務所では、突然の引退や体調不良による業務停止のリスクがあります。デジタル化への対応が遅れている、クラウド会計に消極的、電子申告に対応していないなど、時代の変化についていけていないと感じたら、将来を見据えて若い世代の税理士への変更を検討する価値があります。

税務調査前後・年度末などの区切り

税理士を変更するなら、タイミングを慎重に選ぶことが成功の鍵となります。最も理想的なのは、決算終了後から法人税申告が完了した直後の時期です。たとえば3月決算の会社なら、5月末の申告期限後すぐに動き出すのがベストです。この時期なら、現在の税理士の主要な業務が一段落しており、新しい税理士も次年度に向けて準備する時間が十分にとれます。

一方で、避けるべきタイミングもあります。決算3か月前から法人税申告までの期間は、税理士にとって最も忙しい時期であり、この時期の変更は業務の混乱を招く可能性が高くなります。新しい税理士も引き継ぎに十分な時間を割けず、結果として申告書の品質が低下したり、期限に間に合わなくなったりするリスクがあります。

税務調査が予定されている場合や調査中の変更も慎重に判断すべきです。税務調査では過去数年分の申告内容について説明が求められますが、その申告書を作成した税理士でなければ適切な対応が困難になることがあります。調査官からの質問に対して的確に答えられず、結果として追徴課税を受けるリスクが高まってしまうかもしれません。

ただし、会社の規模が小さく引き継ぎ業務が少ない場合や、税理士事務所の閑散期である6月から10月の期間なら、決算前でも対応してもらえる可能性があります。特に、積極的に新規顧客を受け入れている若手税理士の事務所なら、柔軟に対応してくれることもあるでしょう。重要なのは、変更を決めたら早めに新しい税理士の目処をつけ、引き継ぎに必要な期間を確保することです。

税理士を乗り換えるための具体的な手順

現状整理と乗り換え理由の明確化

税理士の変更を成功させるには、まず現状の問題点を整理し、なぜ変更したいのかを明確にすることから始めます。漠然とした不満のまま次の税理士を探しても、同じ問題を繰り返してしまう可能性があるからです。

現在の税理士との契約内容を改めて確認してみましょう。月額顧問料はいくらで、どのようなサービスを受けているのか、年間でトータルいくら支払っているのかを書き出します。そして、実際に受けているサービスと照らし合わせて、本当に価値があるのかを冷静に評価することが大切です。たとえば、月3万円の顧問料を払っているのに、実際の訪問は年に1回だけ、相談してもレスポンスに1週間かかるといった状況なら、明らかにサービスレベルに問題があります。

次に、自社が税理士に何を求めているのかを整理し、優先順位をつけることが重要です。節税対策を積極的に提案してほしいのか、資金調達のサポートが必要なのか、経営相談に乗ってもらいたいのか、それとも記帳代行だけで十分なのか。求めるサービスによって、選ぶべき税理士のタイプも変わってきます。

また、現在の税理士との契約書を確認し、解約条項についても把握しておきましょう。解約の何か月前に通知が必要か、違約金の定めはあるか、引き継ぎについての取り決めはどうなっているかなど、トラブルを避けるためにも事前の確認が欠かせません。契約書が見当たらない場合は、税理士に確認を求めることも必要ですが、変更を検討していることを悟られないよう、さりげなく聞き出す工夫が求められます。

新しい税理士を探す方法

新しい税理士を探す方法はいくつかありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。最も確実なのは、信頼できる経営者仲間からの紹介です。実際にサービスを受けている人からの評価は信頼性が高く、料金やサービス内容についても具体的な情報が得られます。ただし、紹介してくれた人との関係を考えると、もし合わなかった場合に断りにくいという側面もあります。

インターネットでの検索も有効な方法です。税理士事務所のウェブサイトを見れば、得意分野や料金体系、スタッフの規模などがある程度わかります。最近では、オンライン面談に対応している事務所も増えており、遠方の優秀な税理士とも契約できる可能性が広がっています。税理士紹介サービスを利用すれば、希望条件に合った複数の税理士を紹介してもらえ、比較検討しやすいというメリットもあります。

実際に税理士と面談する際は、複数の候補者と会うことをおすすめします。面談では、自社の業種への理解度、コミュニケーションの取りやすさ、提案力の有無などを総合的に判断することが大切です。具体的な質問を用意しておき、どのような回答が返ってくるかで、その税理士の実力や相性を見極めることができます。

料金だけで選ぶのは避けたほうがよいでしょう。極端に安い格安税理士は、サービスの質に問題があったり、後から追加料金を請求されたりする可能性があります。逆に高額だからといって必ずしも良いサービスが受けられるわけでもありません。重要なのは、自社が求めるサービスと料金のバランスです。月額顧問料だけでなく、決算料や年末調整などのオプション料金も含めた年間トータルコストで比較し、サービス内容と照らし合わせて判断することが必要です。

税理士を乗り換えを成功させるためのチェックリスト

税理士の変更を円滑に進めるためには、事前の準備と計画的な実行が不可欠です。ここでは、変更を成功させるために確認すべき重要なポイントを整理します。

まず、引き継ぎに必要な書類の準備状況を確認します。過去3年分の決算書と法人税申告書、総勘定元帳、会計データのバックアップは必須です。これらが手元にない場合は、早めに前任の税理士から回収する必要があります。また、税務署への届出書類の控えや、定款、登記簿謄本なども新しい税理士に渡す必要があるため、事前に所在を確認しておきましょう。

次に、変更のスケジュールを具体的に決めます。理想的には、新しい税理士の選定から契約まで2か月、引き継ぎ期間として1か月から2か月、合計で3か月から4か月の期間を見込んでおくとよいでしょう。この期間中に、現在の税理士への解約通知、新しい税理士との契約締結、必要書類の引き継ぎ、各種システムのアカウント変更などを順次進めていきます。

現在の税理士への対応も慎重に行う必要があります。解約を伝える際は、感謝の気持ちを示しながら、変更の理由を前向きに伝えることで、円満な引き継ぎにつながります。たとえば、「会社の成長に伴い、より専門的なサポートが必要になった」「新しい事業展開に対応できる税理士を探している」といった表現を使うことで、相手の感情を害することなく話を進められます。

新しい税理士との契約では、サービス内容と料金体系を明確にしておくことが重要です。月額顧問料に何が含まれているのか、追加料金が発生する業務は何か、訪問頻度はどの程度か、相談への対応時間はどうかなど、具体的な取り決めを文書化しておきます。また、将来的に会社が成長した場合の料金変更についても、事前に確認しておくとトラブルを避けられます。

システム面での移行も忘れてはいけません。e-Taxの利用者識別番号や暗証番号の変更、会計ソフトのアカウント管理者の変更、税務署への税理士変更の届出など、細かい手続きが多数あります。これらを一つずつチェックリストにして、漏れのないよう確実に実行していくことが大切です。

最後に、社内の体制も整えておく必要があります。経理担当者には事前に変更の予定を伝え、新しい税理士との連携方法について打ち合わせをしておきます。また、取引銀行にも税理士が変わることを伝えておくと、融資などの相談がスムーズに進みます。

変更後の最初の数か月は、新しい税理士とのコミュニケーションを密にとり、お互いの理解を深めることが成功の鍵となります。定期的な面談を設定し、会社の現状や今後の計画について詳しく説明することで、より質の高いサービスを受けられるようになるでしょう。

税理士乗り換えで格安化を実現するためのまとめ

税理士の乗り換えで格安化を実現するためのまとめとして、これまでお伝えしてきた重要なポイントを振り返ります。

税理士を変更する際には、引き継ぎの手間やコストなどのデメリットがあることを理解しつつ、現在の税理士に不満を感じたときや決算終了後などの適切なタイミングを選ぶことが大切です。成功のカギは、なぜ乗り換えたいのかを明確にして、自社に合った格安で質の高い税理士を見つけることにあります。

新しい税理士を探すときは、料金だけでなくサービス内容とのバランスを考慮し、複数の候補と面談して比較検討することが重要です。また、前任からの引き継ぎをスムーズに進めるために、必要な書類の準備や各種システムの変更手続きを計画的に行いましょう。税理士の乗り換えは決して簡単ではありませんが、適切な準備と手順を踏めば、格安な料金でより良いサービスを受けることができるようになります。

項目 重要ポイント
デメリット・リスク 引き継ぎに1~2か月かかる、違約金や初期費用の発生
最適なタイミング 決算終了後、法人税申告完了後(避けるべき:決算3か月前~申告まで)
手順 現状整理→理由の明確化→新税理士探し→引き継ぎ
成功のポイント 3~4か月の準備期間確保、必要書類の事前準備、円満な解約交渉